先端金融

経済物理学

先週の日経朝刊の連載ページ、「経済教室」と今でも言うのでしょうか、経済物理学の記事が何回か取り上げられていました。企業の取引関係を分析し、「この企業がないと生産が成りたたない」という「ハブ企業」を割り出す話は大変面白い内容です。こういう情…

学術誌との付き合い方

昨日の記事「証券アナリスト試験」でFinancial Analysts Journalなどの学術誌について書いた流れで、今日はそうした情報ソース、とりわけ海外の学術誌について触れてみたい。海外学術誌との出会いは、大学院でファイナンスを勉強したとき。一般に学術論文を…

最良執行

今日の日本経済新聞(朝刊)の15面に、「株式市場進化と課題」というコラムが載っています。そこでは東証以外の取引所の売買など、最近機関投資家の間で盛んに行われている取引の方法や考え方が載っていて、馴染みのない方には面白い記事だと思います。機関…

開発環境

資産運用の世界で、客観的な指標(投資スコア)を作って運用するやり方は、過去ログ投資理論の実際でクオンツ運用と紹介した。この方法は、多数の投資アイデアを計量化し実際に使うかどうかを判断する必要があるため、大量のデータ処理を必要とする。ところ…

常識にとらわれない

資産運用の技術というと、古くはモダン・ポートフォリオ・セオリー(MPT)に始まり、複雑系や遺伝子アルゴリズムなどの技術論や最適化問題などの数理ファイナンス、オプション理論、会計学をも取り込んだ企業評価、最近では行動ファイナンスなど、いろいろな…

予測技術と工学的技術〜投資理論の実際

僕が勤める外資系の会社は、年金運用を金融技術によって行うことを追求している。投資を人間の感覚に頼りすぎるのではなく、分析に基づいた秩序によって、客観的に判断をしていく。人間の判断は常に正しいのだろうか、そして仮に正しいことが多いのだとして…

新商品開発

金融の世界でも、常に新しい技術が開発され、それを実現化するような仕組み(業界ではよく「スキーム」と言う)の開発、そして商品がある。僕は長期保有を目的とする資産運用が専門だったので、その範囲の話にはなるが、外資系に転職した後の2000年くらいか…